
企業紹介
野村開発株式会社 様
愛知県知立市を拠点に、不動産売買・賃貸仲介・賃貸管理・リフォーム等を手がける従業員数50名規模の地域密着型総合不動産会社。
依頼の背景
業務の仕組み化に積極的に取り組む中で、生成AI活用への関心も高まり、補助金を活用したAI研修の検討も進められていました。
一方で、「現状の業務にどこまでAIが使えるのか分からない」「個人情報や既存システムとの兼ね合いが不安」といった現場の声もあり、AI活用が思うように進まないのではないかという課題感をお持ちでした。
そこで今回は、流導が仕組み化支援の中で提供している業務改善ステップシートを活用し、各課にて現状の業務フローやボトルネックとなっている作業を事前に書き出していただきました。
その内容をもとに、「AIでできること/できないこと」を整理しながら、無理のない業務改善の方向性を明確にするとともに、業務改善ステップの進め方そのものを自分たちで理解していただくことを目的として、1日完結型の研修・ディスカッションを実施しました。
支援内容
支援内容 ①生成AI基礎研修
【提供内容】
まずは、AIを安全に活用するための前提理解として、実演を交えながら生成AIの基礎研修を実施しました。
研修では、主に次の3点を中心に解説しています。
・情報漏洩を防ぐための考え方と基本的な設定
・AIの仕組み(得意分野・不得意分野、ハルシネーション)
・「使い方」ではなく「本質」を理解するための考え方
プロジェクター操作を例に、「困ったときに、その場でAIを使って解決する」という、現場実務に直結する使い方を実際に体感していただきました。
また、文章生成や画像生成についても、単にプロンプトを共有して実演するのではなく、プロンプトを設計するための考え方そのものを重点的にお伝えしています。
たえず進化していくAIにおいては、昨日まで使えていたプロンプトが今日そのまま通用しなくなることもあります。
そのような変化が起きた場合でも継続して活用できるよう、データセットの基本的な考え方や、AIの出力がどのような仕組みで計算・生成されているのかについて解説しました。
②部署別業務改善ディスカッション
【提供内容】
おやくだち家、営業1家、営業2家、営業3家、大家族相談室の各部門ごとに、現在の業務の流れを書き出していただき、次の視点で整理を行いました。
・その業務はAIで対応可能か、もしくは別の方法で解決すべき業務か
・既存ツールの仕様上、AI連携や他ツールとの連携が可能か
・無理に連携やツール追加を行うことで、かえって現場の負担が増えないか
AIでの自動化が難しい業務については、「なぜできないのか」という理由を明確にしたうえで、スプレッドシートを基点としたデータ整理や連携など、現実的に実行可能な代替案を提示しました。
特に、今後新たに発生する業務については、ヒアリング内容のデータ化や、部署横断で活用できる情報整理の方法など、段階的に進められる業務改善の方向性を共有しています。
また、会議議事録の作成方法についても、複数の選択肢を提示したうえで、野村開発様の社風や実務に合った運用方法を検討しました。
自動要約ツールの活用や、録音・文字起こしを前提とした方法など、それぞれのメリット・注意点を整理し、実務上無理のない形で取り入れられる選択肢を確認しています。
AIは魔法のツールではなく、既存ツールを軸に業務を仕組み化していく以上、その仕様による制約は避けられません。
その中で、どの部分はAIで改善できるのか、どの部分は改善が難しいのか、さらに改善が難しい部分については他の方法で代替できないのかといった点を多角的に検討しました。
また、既存ツールから離脱することによるメリット・デメリットが十分に検討されているか、誰かの効率化が別の誰かの不便につながっていないかといった観点も含め、部門を超えた横断的な議論の場を設けました。
こうした話し合いを通じて、全体でルールを作り上げていくことこそが、本当の業務効率化・仕組み化につながるという視点を、共有することができました。
③AIリテラシー研修
【提供内容】
AIを社内で活用していくためには、どの業務に対してどこまでAIを使うのか、またAIを使わない業務範囲をどこに設定するのかといった点を、事前に整理しておくことが重要です。
あわせて、誰が・どの情報を・どのように扱うのかについても明確にし、ルールとして定めておく必要があります。
各部署ごとに定めるべきルールについては、現場の実情を踏まえて柔軟に設計することが望ましい一方で、会社全体としてのAI活用ルールは、まず最初に共通認識として持っておくべきものです。
全社的なルールが定まっていることで、従業員は不安なくAIを活用でき、試行錯誤やチャレンジを行いやすい土壌が整います。
本研修では、各部署の管理者が最低限知っておくべき、AIを安全に活用するためのリテラシーを整理したうえで、その知識を前提としてルール作りを進めていくための雛形を共有しました。
今後、社内でAI活用を進めていく際の指針として、実務に役立てていただくことを目的としています。
④AIO基礎研修・広報対策レクチャー
【提供内容】
まずはAIOの基礎について整理したうえで、Webを通じた情報発信をどのような考え方で行っていくべきかについて、広報を担当される方を中心にレクチャーを行いました。
単なるSEOやAIO対策としてのテクニック論ではなく、野村開発様として何を伝えたいのかという目的を起点に、意味を持って情報発信を継続していくための差別化戦略について解説しています。
具体的には、以下の視点から整理を行いました。
・どのような人にお客様になってもらいたいのか
・現在、どのような人が記事を読んでいるのか
・その人が本当に知りたい内容は何か
・記事の中に、その問いに対する答えがあるか
・その記事は集客を目的としたものか、既存顧客のためのものか
これらを明確にしたうえで、記事を制作・更新していくことが、結果としてSEOやAIOの観点でも意味のある情報発信につながります。
事例が出しにくい地域特化型の不動産会社だからこそ、その地域ならではの情報や、野村開発様の専門性をどのように表現していくかについて、実務に即した形でお話ししました。
導入後の変化
お客様の声
今回は、さまざまな視点からお話をいただき、とても充実した内容の研修になりました。
同席した中でも、率直な意見が数多く出ており、「できること」と「できないこと」を整理して話ができた点が良かったと感じています。
1日研修を通じて、社内でもAI活用について自然と会話が生まれるようになり、使いながら成長していけそうな雰囲気ができました。
また、詳細な報告書をいただけたことで、業務ごとに振り返りができ、スタッフもAIに対して自信を持てるようになったように思います。
今後は、会社全体で学びを深めながら、AIツールを業務に活用していきたいと考えています。
